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海外で猛威を振るう日本の生物6選_外国の日本産生物による外来種問題

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日本は先進国のなかでも移民の数が少ない国として知られており、国連からもその点は指摘され改善を促されています。

もっと小さな部分に目を向けてみると『村八分』という言葉が根強く残っているように、日本人は自身のパーソナルスペースに他者が侵入することを極端に嫌う傾向があるように感じます。

そして、その問題は人間だけでなく動物でも起きているのです。

外来種問題

外来種と聞くと度々ニュースに取り上げられる『ヒアリ』が有名でしょうか?

外来種とは元々その地域に住んでいなかったのに、人為的な要素で別の地域から入ってきてしまった生物のことです。

その他にもアカゲザル・ヌートリア・アライグマ・ウシガエルなどよく目にする有名な生物が実は外来種であることも多いです。

これらの生物は元々日本に存在していなかったにも関わらず何らかの形で日本に入り込み、生態系や人間の生活に大きな影響を及ぼしていますが、逆に日本産まれの生物が海外で猛威を振るっていることもあります。

日本だけではなく海外でも外来種は問題になっているのです。

今回はそのような海外で猛威を振るう日本の生物を6種ご紹介します。

海外で問題視される日本由来の外来種

カブトムシ

昆虫の王様『カブトムシ』。

田舎では小さい頃に大きなカブトムシを飼っていることが一種のステータスでもありました。

そんなカブトムシが海外では外来種として生態系に影響を及ぼしていることを知っていますか?

ペットとして海外へ輸入された日本産のカブトムシが放棄されたり逃げ出してしまった結果、そこで自然繁殖が始まり樹液の奪い合いなどが原因での在来種の減少が懸念され、駆除対象になっています。

カブトムシ  photo by:wikipedia

昆虫の王様と呼ばれているようにとても強い昆虫なのでその生態系に及ぼす影響は小さくありません。特に東南アジアで猛威を振るっています。

ニホンジカ

奈良に観光に行くと必ず目にする『ニホンジカ』。

鹿せんべいを求めて寄ってくる姿や、臆病で穏やかな性格から愛くるしいイメージを持つ方が多いと思いますが、その反面様々な問題も抱えています。

国内でも高い繁殖力をもつ影響で個体数が増え過ぎた結果、農作物の被害や、森林の衰退などが問題視されています。

ニホンジカ

古くから狩猟・食用として諸外国に持ち込まれていますが、日本同様の農作物・森林衰退の被害をもたらす他に、現地のシカとの交配による遺伝子攪乱、純血種の減少が懸念されています。

コイ

日本でもブラックバス・ブルーギルなどの外来種が生態系に影響を及ぼし問題となっています。

コイは日本全国の淡水に生息する魚で、今では食用にされることは少ないですが観賞用の魚として飼われていることもあり現在でも非常に有名な魚です。

生命力がとても強く、水質が綺麗でないところでも生きていけます。実はコイとして一般的に有名な種は主にアジア産で日本にとっては外来種であり、在来種の数は減少していっています。

錦鯉

コイは植物プランクトンを大量に食す習性があります。

その特徴を利用し池の水質浄化に役立てようと諸外国に輸入されていきました。

ところが洪水などで池から川に逃げ出し、持ち前の大きい体と強すぎる生命力で繁殖を続た結果、急激にその数を増やし生態系に影響を及ぼしています。

コイを食べる文化のない国では食用として捕獲されることも無く今もどんどん数は増え続けているそうです。

ゴマダラカミキリ

黒い体に白い斑点が並ぶ特徴的な模様を持つゴマダラカミキリ。

幼虫期は鉄砲虫とも呼ばれています。

ゴマダラカミキリは樹木の表面に傷を付けそこに産卵管を差し込んで卵を産み付けます。

幼虫は樹木の中で樹を食しながら成長し、成虫になっても樹木や樹皮、葉を食します。

ゴマダラカミキリ  photo by:wikipedia

その影響で樹木の枯れや破損が起き、特に北アメリカでは被害が深刻化しているそうです。

クズ

影響を及ぼすのは動物や昆虫だけではありません。

日本では古くから食料や薬品などにも使用され、秋の七草にも数えられる『クズ』は非常に繁殖力が強いことで有名な植物です。

写真を見ても分かる通り地面に太い根を張り巡らせた上に他の植物や建物を覆いつくしてしまい、一度成長してしまうと排除が非常に難しく問題となっています。

アメリカで猛威を振るうクズ  photo by:wikipedia

切っても切っても生えてくる、駆除もままならない、その成長力で街を侵略する姿は米国で『Green Monster』という異名を付けられるほどです。

その影響力は「世界の侵略的外来種ワースト100」に名前が上がるほどです。

ヒトデ

「え?何か害があるの?」と思ったかたも多いのではないでしょうか。実はヒトデも世界中で問題視されている外来生物です。

日本沿岸をはじめとした北太平洋に住むヒトデ。地域によっては食べられることもあるが、多くの地域にとっては厄介な存在として知られています。

その容姿や一般的なイメージからは想像しがたいかもしれませんが、実はヒトデは肉食で海底の生態系では上位の存在なのです。

日本でもホタテやアサリなどを捕食してしまい問題になっていますが、ヨーロッパやオーストラリアでは外敵が存在せず、駆逐されることなくその数をどんどん増やし在来の貝類を食い尽くしてしまうなど猛威を振るっています。

そんなヒトデも「世界の侵略的外来種ワースト100」 に選ばれています。

外来種が日本の生態系を破壊する!なんて言葉をニュースでもよく耳にしますが、実は世界中で外来種は問題となっています。

日本側が被害を受けているばかりではなく、日本で育ち、進化を遂げた生物が海外で猛威を振るっていることも多々あるのです。

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