凄い能力動物の生態

最強の毒を持つ生物をランキング形式で解説_危険な毒ランキング

凄い能力
photo by:Jesse Campbell

フグやヘビなどを代表に、私たちの身近には『』を持つ生物がたくさん存在しています。

毒にも様々な種類が有ります。

少し体が痺れる程度のものから、目に見えないほどの小さな量で死に至る危険なものもあります。

今回の記事では『生物が持つ毒』に焦点を当て、解説していきます。

LD50(単位【mg/kg】)

これから毒を持つ生物を紹介するにあたり、LD50という毒の危険度を示す数値が登場します。

LD50の説明をzeomic様のホームページより引用します。

ある一定の条件下で動物に試験物質を投与した場合に、動物の半数を死亡させる試験物質の量である。急性毒性の程度を数値的に比較する事ができる。

https://www.zeomic.co.jp/glossary/antibacterial/60

噛み砕いて説明すると、毒物を10匹の動物に投与したとき、一定の時間内で5匹(半数)が死亡する毒物の量を数値で表したものです。

つまりLD50はその数値は数字が小さい程、毒物の危険度が高いということ。

注意点として投与する場所(皮下注射・筋肉注射・静脈注射・動脈注射など)や諸条件(健康状態など)によって数値が大きく異なる場合があり、数値に実験条件が明記されていない場合が多いので参考程度にお考え下さい。

ではここから著書【猛毒動物 最恐50】で紹介されている猛毒動物ランキングの中でTOP10に入っている動物を紹介していきます。

インランドタイパン(ナイリクタイパン)

引用:Wikipedia

LD50 0.025[㎎/㎏]

オーストラリアに住むヘビであるインランドタイパン。

体長は3メートル以上、強力な神経毒を持ちます。

その毒の強さはキングコブラの50倍、ニホンマムシの800倍で、1度に成人した男性を100人以上殺せるといわれています。

ヒョウモンダコ

引用:Wikipedia

LD50 0.02[㎎/㎏]

体長は10センチメートルと比較的小柄なタコであるヒョウモンダコ。

しかしフグと同種の猛毒であるテトロドトキシンを持ち、身の危険を感じると唾液を吐いたり、噛みついて注入する。

暖かい地域に住む熱帯性のタコだが、近年の温暖化の影響もありその生息地を広げている。

日本近海にも生息しているので注意が必要です。

アンボイナガイ

引用:Wikipedia

LD50 0.012[㎎/㎏]

イモガイ科イモガイ属に属する巻貝であるアンボイナガイ。

インド太平洋の熱帯海域に広く分布しており、日本にも存在しています。

コノトキシンという神経毒を持ち、吻(ふん)から歯舌(しぜつ)を突き刺してそこから毒を注入します。

その毒はどの毒ヘビが持つものよりも強く、日本でも死亡事故が起きています。

カリフォルニアイモリ

引用:Wikipedia

LD50 0.01[㎎/㎏]

アメリカ・カリフォルニア州沿岸部から山岳地帯に生息するカリフォルニアイモリ。

体長10~20センチメートルと、日本に住むイモリと比べると大型です。

背中に付いているイボからテトロドトキシンを分泌します。

毒を持つイモリの中で最も危険で、オスがメスよりも数倍強い毒をもっているといわれています。

カバキコマチグモ

引用:Wikipedia

LD50 0.005[㎎/㎏]

体長1センチメートルと非常に小型なクモであるカバキコマチグモ。

なんと日本全国に分布していて、在来種の中で最も毒性の強いクモです。

その毒は非常に危険ですが、もし噛まれてしまったとしても体が小さく、注入される毒の量が少ないので人間の死亡事故はありません。

しかし噛まれると焼かれたような痛み、しびれ、傷口の発赤や腫れなどの症状が起き、重篤な場合には完治に2週間以上要するそうです。

ハブクラゲ

引用:Wikipedia

LD50 0.008[㎎/㎏]

沖縄や奄美に生息するハブクラゲは、日本近海に生息するクラゲの中で非常に危険な種です。

その刺胞に刺されると瞬時に激痛がはしり、重篤な場合にはショック症状を起こし、最悪の場合は死に至る可能性もあります。

特に小さな子供は重症化の危険性が高く注意が必要です。

モウドクヤドクガエル(モウドクフキヤガエル)

引用:Wikipedia

LD50 0.002~0.005[㎎/㎏]

南米コロンビアの固有種であるモウドクヤドクガエルは、バトラコトキシンという猛毒を持つカエルです。

背中から分泌されるバトラコトキシンは対象の筋肉を収縮させ、心臓発作を引き起こすそうです。

その毒をコロンビアの原住民が矢に塗って使用しており、ヤドク(フキヤ)というの名前の由来になっているそうです。

ズグロモリモズ

引用:Wikipedia

LD50 0.002[㎎/㎏]

インドネシアやパプアニューギニアなどに生息するズグロモリモズ。

毒を持っている鳥類は珍しいですが、非常に危険です。

皮膚や筋肉、羽根に毒を持ち、その毒性は羽1枚分で人間一人が死亡してしまうほど。

しかし人工的な飼育環境で育つと毒を持つことは無かったそうで、ジャングルに生息する毒を持つ虫を食べることで毒を得ているそうです。

その関係からか毒を攻撃として使用されることはないそうです。

ゴウシュウアンドンクラゲ

引用:Wikipedia

LD50 0.001[㎎/㎏]

現地では殺人クラゲと呼ばれているゴウシュウアンドンクラゲ(オーストラリアウンバチクラゲ・キロネックスとも呼ばれる

インド洋南部からオーストラリア西方近海に生息している。

地球上で最も強い毒性を持つクラゲとして知られており、刺されると数分で死に至ることもある。

先述したように殺人クラゲと呼ばれサメ以上に恐れられており、水中を1.5m/s以上という速度で泳ぎ、積極的に獲物を探し回る。

現在でも被害は後を絶たないそうだ。

マウイイワスナギンチャク

引用:coconutislandnews

LD50 0.00005~0.0001[㎎/㎏]

ハワイのマウイ島に生息しているマウイイワスナギンチャクは、動物界最強の毒を持っている。

その毒の強さは、先述したインランドタイパンの500倍、名探偵コ〇ンで有名な青酸カリの8000倍。。

  • マウイイワスナギンチャクの近くで泳いだだけで失神した
  • 飼育していた水槽から毒ガスが発生した

という恐ろしい事件があったそうです。

世界の猛毒生物ランキング

著書【猛毒動物 最恐50】で紹介されている、毒を持つ生物の危険度をランキングを以下に引用します。

順位はあくまでも参考程度にとの事です。

順位名前LD50
(mg/kg)
毒種生息地
1マウイイワスナギンチャク0.00005
~0.0001
神経毒ハワイ・マウイ島
2ゴウシュウアンドンクラゲ0.001混合毒インド洋南部・オーストラリア近海
3ズグロモリモズ0.002神経毒インドネシア・パプアニューギニア
4モウドクヤドクガエル0.002
~0.005
神経毒南米コロンビア固有種
5ハブクラゲ0.008混合毒インド洋・沖縄近海
6カバキコマチグモ0.005神経毒日本・中国・朝鮮半島
7カリフォルニアイモリ0.01神経毒アメリカ固有種
8アンボイナガイ0.012神経毒インド洋~太平洋・日本
9ヒョウモンダコ0.02神経毒日本・太平洋
10インランドタイパン(ナイリクタイパン)0.025神経毒オーストラリア
引用文献:「猛毒動物 最恐50」
今泉忠明著 サイエンス・アイ新書
あにまるトリビア
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