その歴史は古く、世界中で数多くの目撃情報が挙がっている『シーサーペント』。
未確認生物(UMA)の中でも比較的有名で、日本でもゲームやアニメの中でその名を耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。
今回の記事ではシーサーペントの特徴・歴史・目撃情報などを取り上げ解説していきます。
シーサーペントとは

海洋に生息し、細長く巨大な体を持つことから大海蛇とも呼ばれ、近年は海洋に生息する未確認生物の総称としてもその名を使われています。
その体長は10~20mと言われていますが、目撃情報の中には50mを超える超巨大個体が発見されたという報告もあります。
シーサーペントの歴史
記録として残っている最古のものは、古代ギリシアの哲学者アリストテレスが著書に書き残した、リビア沿岸で船を襲う巨大なウミヘビについての記述です。
旧約聖書のヨブ記・イザヤ書などに登場する巨大生物【レヴィアタン・リヴァイアサン】は、海に住む巨大な魔獣として記述されており、これもまたシーサーペントの1種であると言われています。

15世紀から17世紀半ばまで続いた大航海時代には多くの人にその名が知れ渡り、当時の船乗りたちを震撼させたそうです。
20世紀以降も大量の目撃情報が後を絶たず、最近では2013年にアイルランドで撮影された映像が話題になりました。
目撃情報
シーサーペントの目撃情報はUMAの中でも非常に多いです。
その中でも特に有名な、1841年にイギリスの軍艦ディーダラス号乗組員らが目撃した『ディーダラス号事件』についてご紹介します。
ディーダラス号事件

引用:Wikipedia
ディーダラス号は、東インドからの帰国途中、南アフリカにある喜望峰とイギリス・セントヘレナの中間の沖合で巨大な海蛇型の生物を目撃しました。
見張り中の仕官が目撃し、報告を受けて駆けつけた艦長と仕官4人、水兵3人が同時に目撃しました。
時速20㎞ほどで南西に移動するその生物は、20分ほど視界内に存在したがやがて海中に消えていったそうです。
ディーダラス号はそのままセントヘレナに到着し、その後この事件は新聞に大きく取り上げられました。
その際に艦長が「私をはじめと4人の士官と3人の水兵が目撃したことを名誉にかけて誓います。」と言ったそうです。
これが巨大な海蛇・シーサーペントだったかは今も謎ですが、同時期に別の船が同じ海域で非常に大きな海藻の塊を発見したことで「ディーダラス号が発見した巨大海蛇は海藻の塊だったのではないか」とも言われています。
以下に、その他の代表的な目撃情報をリスト形式でまとめました。
- 1734年7月6日:グリーンランド南西部のゴッドホープ沖合
- 1746年8月:ノルウェーのモルデ沖
- 1817年:アメリカ、マサチューセッツ州の港町グロスター
- 1833年5月15日:カナダ、ノバスコシア州のハリファックス
- 1847年8月6日:ディーダラス号事件
- 1903年5月30日:アメリカ、ノースカロライナ州のハッテラス岬の沖
- 1904年4月:ベトナム、トンキン湾北西部のハロン湾近海
- 1905年12月7日:ブラジル、ジョアンペソア川の河口から東へ15マイルほど進んだ沖合
- 1931年:ハワイ近海
- 1975年3月2日:イギリス、ウェールズ州北西部のスランアベル村
- 2003年6月:カナダ大西洋側のケープ・ブレトン島沖合
引用:https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/33677.html
正体に関する諸説
クジラ・サメなど既知生物の誤認説
クジラやサメなどの海洋に生息する生物を誤認したという説です。現代ほど海に関する情報が無かった時代にはあり得る話です。
非生物説
先述したディーダラス号事件で発見された海藻のように、流木や海藻を誤認したという説です。

これはredditに投稿された波の画像です。一見恐ろしい生物のように見えますが、実はただの海藻です。
この写真を見ると船上で同様の状況に陥ったときに、『化け物だ!』と勘違いしてしまう人が居るのも頷けます。
魚の集合体説
この画像は2014年にカリフォルニアで撮影されました。小さな魚が大量に集まり、海上から見ると大きな生物の影のように見えます。
大量の魚群の影を巨大生物と勘違いしているという説があります。
未確認生物説
1967年にメガマウスと呼ばれる新種の生物が発見されました。体長が5m近くある生物が50年ほど前まで確認されていなかったのです。
それを根拠に『シーサーペントもまだ見つかっていないだけだろう』という声も大きいのです。
地球の70%以上を占める広大な海には、発見されていない大型生物がまだまだいるのかもしれません。