悪魔の生まれ変わり?童謡でも有名な動物 ”アイアイ”とは
アイアイ アイアイ おさるさんだよ♪ アイアイ アイアイ みなみのしまの ♪
と子供の頃に歌った記憶がある方は多いのではないでしょうか?
日本でも有名な童謡『アイアイ』の冒頭部分です。
明るく陽気なメロディーの曲ですが、実際のアイアイは悪魔の化身として恐れられていた動物であることをご存じでしょうか?
童謡の中では『しっぽの長い』『おめめの丸い』おさるさんと呼ばれているアイアイ。
歌の陽気な雰囲気と歌詞で語られるイメージからどんな可愛いおさるさんなのだろうか…と安易に調べた人は後悔してしまうかもしれません。
冒頭の画像でも分かる様に、一部の人にとっては恐怖すら覚えるその容姿は歌のイメージとはかけ離れています。
前述した通り、実際に彼らは現地の人々から”悪魔の化身”として恐れられ、迫害されている動物なのです。
アイアイの恐怖の伝説「見つけると呪われる」悪魔の化身
アイアイはアフリカのマダガスカルに生息する霊長類。別名は『ユビザル』。
夜行性なので夜にしか行動しないため滅多に出会うことはありません。
その上、黄色い大きな目に大きな耳・白と黒が交じった体毛・薄いピンク色の皮膚・極めつけは異様に細く長い指、という夜に出会うには恐ろしい見た目です。
そのため、現地では縁起の悪いもの・悪魔の化身として不吉な動物として扱われていました。
村に現れると誰かが死ぬ予兆である
アイアイを見つけたら殺さないと自分に不幸が振りかかる
目が合ったり、長い指で刺されたら不吉なことが起きる
などと忌み嫌われており、彼らが持つ長い中指は「死のシンボル」と考えられています。
当然全て迷信ですが現地では本気で信じられており、アイアイに出会ったら駆除するという風習もあったそうです。
現在では迷信を信じた現地民による駆除、環境破壊による生息地の減少などから個体数は減少。
現在は野生に存在するアイアイは1000体以下と言われており、絶滅危惧種に指定されています。
アイアイの形態・生態
アイアイはマダガスカル島にのみ生息する霊長類。熱帯雨林や広葉樹林に生息し、樹上を4足歩行で移動します。
体長は35~45㎝、体重は2~3㎏程度で樹液、種子、キノコ、虫や幼虫を主食としています。
あの長い指は樹の中にいる昆虫や種子をほじくり出して食べるためのものです。
この動画ではアイアイの採食の様子が見れます。
日本でも見れるの?
日本でアイアイが見れるのは東京都にある上野動物園のみです。
童謡でおなじみのアイアイが、2001年10月22日、マダガスカルから上野動物園にやってきました。大きな耳と目、長いしっぽ。夜行性で単独生活をしており、まだまだ謎の多い動物です。現地では森林破壊とともに生息数が減り続け、絶滅の危機に瀕しています。世界でおよそ40頭が飼育されているにすぎません。日本でアイアイに会えるのは上野動物園だけです。
https://www.tokyo-zoo.net/topics/profile/profile13.shtml
令和元年6月現在11頭(オス5 メス6)のアイアイが飼育されているようです。
まとめ
日本の童謡とは違い、現地では”悪魔の化身”として嫌われているアイアイ。
その姿や習性で忌み嫌われ、駆除が行われる動物は世界的に見ても少なくはありません。アイアイにとっては人間が”悪魔の化身”に違いないでしょう。